お墓のリフォームへの施主様の思い
多摩市の真明寺で、お父様が50年ほど前に他の石材店で建て、守ってこられたお墓です。お父様が亡くなられ、ご納骨前にリフォームをしたいと相談いただきました。
お墓を小さくする案や費用を抑えた案など、いくつかご提案しましたが、お父様にはこれといって親孝行もできなかったから、そのままの広さで最上のものを作りたい、とのご要望でした。
棹石(さおいし)は磨き直し、建立者のお父様の名前に並べて、改修者として施主様の名前を刻みました。棹石以外は、カロートからすべて新しい石で全面リフォームされ、羽目石なども一枚ものの石を使っています。棹石の石目にできるだけ似た石材を用意しました。
リフォーム後は、同じ区画とは思えないほど広々として、美しさはもちろんですが、お掃除やお参りもしやすくなりました。踏石の部分は、すべり止め加工をほどこし蓮の花を彫刻しました。お墓の前に立ってみますと、施主様のお気持ちがそのまま伝わってくるような墓所です。
完成、お引渡しの後、新しくなったお墓で、お父様の四十九日法要とご納骨が行われました。お墓を通してお父様への新たな感謝の気持ちがわいてくる、すばらしいリフォームを担当させていただき、ありがとうございました。